円形脱毛症と生きてきた僕の話

海を眺めながら椅子に座る男性の後ろ姿 静かな時間を過ごす風景 心と身体の記録

――隠し続ける人生から、受け入れる人生へ


朝、目を覚ましたとき。
枕や床に落ちている 自分の髪の毛 を見つけてしまう。

コロコロローラーで床を掃除する、その一瞬。
涙が出てくるのを、必死に堪えていた。

家族には平常心を装い、
出社したら 必死に見つからないように振る舞う

常に隠していた。

見つかったときの反応よりも、
確実にどこかで噂されること が、何より怖かった。


小さい頃から、円形脱毛症と一緒だった

小さな頃から、円形脱毛症に悩まされてきた。

だから、
みんながどんな反応をするかは大体わかる。

わかるからこそ、
余計に嫌だった。


いつも、同じ始まり方をする

なんでなったのか。
いつなったのか。
それは全くわからない。

でも、兆候はいつも同じだった。

ドライヤーで乾かすと、
頭皮に 凹んだような感触 がある。

「またか…」

数週間が経つと、
洗ったはずの髪の毛が、ドライヤーのときに 大量に抜ける

こうなると、もう軽症じゃない。
2箇所、3箇所では済まない。


隠すために生きていた時期

しばらくの間、
ポンポンして肌を黒くする ハゲ隠し を使っていた。

使っているこの瞬間にも、
情けなくて、泣きたくなってくる。

帽子をかぶっても、
ニット帽をかぶっても、
鏡に映る自分に 違和感 があった。

かぶっているのに、
なぜか みんなにバレている気がする。

いつも、そんな感覚だった。


誰にも相談できなかった

親からも昔から、
円形脱毛症を 軽く見られていた こともあり、
相談する人はいなかった。

病院に行っても、治療はある程度決まっている。

とにかく、時間がかかる。

4箇所以上なら、
1年かかることもある と言われた。

「すぐには解決しない」

その重みを、小学生の頃に突きつけられたのは、
正直つらかった。


何でも試した。でも、答えはなかった

「ハゲに効く」と書かれた頭皮用オイル。
目が眩んで、手を出したこともあった。

当然、
3ヶ月続けても、毛が生えてくる気配はなかった。

毎日、何時間もネットで
円形脱毛症の記事を漁った。

でも、
答えはどこにもなかった。


筋トレに逃げた結果、気づいたこと

筋トレも、次第にエスカレートしていった。

気づけば
ベンチプレスは140kg、
スミスマシンでは160kgを超えていた。

その頃、
他の髪の毛も、ほとんど伸びていない ことに気づいた。

すべてが無駄だったわけじゃない。
でも、逆効果のものを選んでいた と思う。


きっかけは、スキンヘッドの俳優とサーファーだった

きっかけは、
スキンヘッドの俳優とサーファーだった。

「いっそ剃ってしまえば、
隠す必要もないし、かっこよくなれるんじゃないか」

そう思い始めた。

でも、怖かった。

  • 本当に剃っていいのか
  • 取り返しがつかないんじゃないか

2週間くらい、ずっと悩んでいた。


奥さんからの一通のメール

悩んでいたある日、
奥さんからメールが来た。

「どんなパパでも大好きです」

車の中で、
僕は一人で 号泣した。


スキンヘッドにした朝

その翌日。
奥さんの日本語検定の日の朝。

自分でバリカンと電気シェーバーを使って、
スキンヘッドにした。

不思議と、気分が良かった。
いや、はっきりと気分が良くなった。

その日は外に出るのが嫌で、
「電車で行って」と言おうとした。

でも、
「俺が送っていくよ」と、自然に言えた。


子どもたちの反応

初めてツルツルの頭を見た息子は、

「少し寂しいけど、
パパが嬉しそうだから良かった」

と言ってくれた。

下の娘は、

「パパ、めちゃめちゃかっこいい!」

と言ってくれた。

涙もろくなっていた僕は、
また泣いていた。


今、同じ状況にいる人へ

ここまで、僕のことを書いてきた。

今、同じ状況にいる人は、
この状態が とにかくきつくて
逃げ出したいのに逃げ出せない。

そんな心境にいると思う。

全員がスキンヘッドにする必要はない。
外に出たほうがいいとも言わない。

ただ一つ、伝えたい。

この状況を、一人で抱える必要はない。

家族でも、
同じ経験をしている誰かでもいい。

この記事が、
少しでも救いになれば幸いです。



少しでも良くなろうと、
自分なりに「悪化させないためにやっていること」を
別の記事にまとめています。↓

無理のない範囲で、
参考になれば嬉しいです。

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