はじめに
「あなたのお母さんは今笑っていますか?」という問いから始まる松永茂久さんの『喜ばれる人になりなさい』は、シンプルでありながら深い人間関係の本質を問いかける一冊です。
本書は、松永さんのお母さんから受けた教えを通じて、「喜ばれる人」としての生き方を探るものです。
人との関係が希薄になりがちな現代において、この本は私たちに「ありがとう」の気持ちを伝えること、そして自分の存在が誰かの喜びになることの意義を教えてくれます。
「おかげさま」の精神と「喜ばれる人」への道
松永さんは幼い頃からお母さんに「おかげさま」という感謝の気持ちを教えられて育ちました。
その教えは、「人のために何かをすることで、自分自身も豊かになる」という大切なメッセージが込められています。
「喜ばれる人になりなさい」というこの一言に、人との繋がりを大切にし、他人に対して思いやりを持つことが何よりも重要であるという松永さんのお母さんの信念が詰まっています。
子育て世代へのメッセージ
本書の中で印象的だったエピソードのひとつに、松永さんのお母さんが子育てに悩む人にかけた言葉があります。
「子どもの心配をするよりも、自分の好きなことをして楽しみなさい。親が楽しんでいる姿を見ることで、子どもも自然と楽しみ方を学んでいくのだから。」というその言葉は、親が子どもに示す「人生の楽しみ方」を大切にする意識が現れています。
僕自身も子育てをする中で、子どもの問題に悩むことがありました。
特に「何かしらの精神的な病気なのでは?」「親として足りないことがあるのでは?」と、不安になることが多かったのです。
しかしこの本を読んで、まずは親自身が笑顔で楽しむ姿を見せることが子どもにとっても大切だと気づかされました。
家族での楽しみ方を変えた気づき
それからは、家族で楽しむ時間を意識的に増やしました。
例えば、渋滞にハマっても歌を歌って時間を過ごしたり、疲れを感じたら家族旅行の計画を立てたり、食事も特別な日に少し豪華にしたりしました。
その結果、子どもたちの笑顔が増えたことを感じると同時に、親である私たち自身もリラックスし、日々のストレスが軽減されました。
本書を通して学んだ「自分の機嫌を取る」という考え方が、家族の幸せの基盤であることを実感しました。
「喜ばれる人」になるために大切なこと
本書で松永さんのお母さんが繰り返し強調しているのは、「誰かのために時間を使い、一人一人に喜ばれることをする」ことの大切さです。
現代社会では効率や生産性が重視されがちですが、松永さんは効率を追い求めることではなく、逆に「非効率な時間」が人と人の間に感動を生み出すと述べています。
一人一人の才能を見出し、その才能を伸ばすことで、相手に喜ばれることができるのです。
それは親が子どものためにできることでもあり、職場や社会の中でリーダーが果たすべき役割でもあります。
自分らしく生きる「喜ばれる人」としての生き方
松永さんは、「喜ばれる人」であるために、嫌いな人や自分と合わない人にまで無理に喜びを与える必要はないと言います。
むしろ、自己を大切にし、自分の指揮権を握り、自分らしい人生を歩むことこそが本当の喜びにつながると教えてくれます。
人からもらった才能や経験は、誰かに喜ばれるために使うものであって、自分が誇示するためのものではない。
これは、本当のリーダーシップとは何か、という深いメッセージでもあります。
まとめ:一人一人が「喜ばれる人」になるために
『喜ばれる人になりなさい』は、松永さんのお母さんの言葉を通して、感謝と思いやりを大切にし、日々の生活を豊かにする方法を教えてくれます。
自分のためだけでなく、他者のために生きることがどれほど深い喜びをもたらすか、この本を読むことで理解が深まるはずです。
読者にとって、ただの子育てや人間関係の指南書にとどまらず、人生をより豊かにするためのヒントが詰まった一冊と言えます。
僕自身もこの本は一気に読んでしまい何度も目がウルッと来てしまいました。
この本を誰かに読んで欲しいという気持ちが強くなり、友達にもおすすめしています!
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